映画を見る時に賞を意識することはないんですが、仏セザール賞の授賞式が2月25日に行われたので ◆Les Cesar du Cinema公式サイトを見ました。
「真夜中のピアニスト」”De battre mon cœur s’est arrêté”(2005)が、作品賞、監督賞等、8部門を受賞しています。監督はJacques Audiard、出演はRomain Duris, Niels Arestrup他。
この映画はまだ見ていないんですが、不動産ブローカーとして暴力的な世界で生きる青年(Romain Duris)が、ピアノのオーディションを受けようと練習に励むが…という解説と、暴力、荒々しい言葉とピアノシーンが混ざった◆予告編の暗い映像からは、重く痛々しい印象を受けます。
「真夜中のピアニスト」という題はいかにも邦題っぽいですね。
トルナトーレ 監督の「海の上のピアニスト」や、ポランスキー監督の「戦場のピアニスト」を連想してしまいます。
原題”De battre mon cœur s’est arrêté”は、Jacques Dutroncの”La Fille Du Père Noël”(サンタクロースの娘)の歌詞の一節で、意味は〔私の心臓、鼓動を止めた〕です。
せっかくいい原題なので、僕の心臓は動きを止めた、か何かでいいと思うのですが、なんかの事情で変えないとダメなんでしょうね…。
海の上と戦場の2人は、根っからのピアニストで、戦場のほうは何をしてもあくまでノーブルなほどでした。
ピアニストを主人公にした映画は他にもたくさんありますよね。
ぱっと思いつくのは、実在の奇才的天才ピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットの半生をもとにした、ちょっと悲しいけど痛快な映画「シャイン」。
ピアノと娘を愛する口のきけない女主人公を描いた、ジェーン・カンピオン監督の「ピアノレッスン」。
ショパンコンクールで「革命」を弾いている途中に衝動が抑えきれなくなってキューバ音楽ピアニストに変身していく青年を描いた、ラテンなフランス・スペイン合作映画「サルサ!」など。
音楽を中心にした映画まで広げるとさらにたくさんありますね。
映画館で見た時、たとえストーリーや装飾などが好きじゃなくても、音楽があれば楽しめるというのも好きな点です。
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