先日6月17日はイタリア人デザイナーGianfranco FERRE ジャンフランコ・フェレが62歳で逝去。
5月31日には、フランスのヌーヴェルヴァーグ映画でおなじみの俳優ジャン=クロード・ブリアリが亡くなってしまいましたね。最期まで活躍していただけに残念です。
若い頃の”Le Beau Serge” 美しきセルジュ(1958)や、”Chateau en Suede” スエーデンの城(1963)等の代表作もいいですが、初期作品でのひょうひょうとした何を考えてるのか分からない青年役が特におもしろくて好きです。
“Le Coup du berger”(1956):
Jacques Rivette監督の白黒ショートフィルム。たぶんジャン=クロード・ブリアリの初出演作だと思います。妻と愛人と毛皮、あわてる男… テンポがよくて面白いストーリーは、Roald Dahlの短編小説とすごく似ていた記憶があります。原作なんでしょうか。
(ロアルド・ダールは前から好きで、とくに大人向けの小説は原書で読みあさりました。夢中でどんどん読んじゃうけど、読み終えてしまうのがもったいない…という、子供の頃漫画を読みながら味わった気持を思い出させてくれる作家です。)
“Charlotte et Veronique, Tous les garcons s’appellent Patrick” (1959):
Jean-Luc Godard監督、Eric Rohmer脚本の、大好きなショートフィルム。上と同じく、パリのForum des imagesで見られます。
ヌーヴェルヴァーグだけあって、当時のパリの街がたっぷり写っていて、パンテオン近くのポストカード屋など、知っているお店や場所の昔の姿を見られるのも楽しい短編です。ジャン=クロード・ブリアリののほほんっぷりもいい感じです。
“Une histoire d’eau” (1961) :
ジャン=リュック・ゴダール&フランソワ・トリュフォーが一緒に監督したショートフィルム。共演のCaroline Dimもナチュラルな感じで可愛い。これも好きな短編映画です。
“Anna” (1967):
Pierre Koralnik監督。若いアンナ・カリーナが最高です。音楽担当のセルジュ・ゲーンズブールも脇役で出ています。ブリアリはちょっとカンの鈍いリッチな王子様的な役を演じています。
Jean-Luc Godard監督の”Une femme est une femme” 女は女である(1961):
これも”Anna”と同じく、Anna Karinaが可愛くてお気に入りのコメディ・ミュージカル。
ジャン=クロード・ブリアリの何を考えているかよく分からないとぼけた感じの個性が全開です。
彼の出演作は190本弱もあります。
Ingrid Bergman イングリッド・バーグマンが主役の”Elena et les hommes”(1956)にエキストラ出演していたり、トリュフォー監督の「大人は分かってくれない」や、ルイ・マル監督「死刑台のエレベーター」等にチラッと出てきたりも。ちょい役のブリアリさん探しも楽しいかもしれません。
高齢と思えない現役アーティストといえば、先日ニューアルバムをリリースしたフランスの歌手Henri SALVADORとCharles AZNAVOURや、ブラジルのJoao GILBERTOや、キューバのミュージシャン等が思い浮かびます。
音楽や演技のために若々しくいられるのか、若々しいから活動を続けられるのか… すばらしいですね。
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