日本で「フランス語の数」といえば、アン、ドゥ、トロワ、キャトル。ですが、カタカナ発音と、実際の発音は違うので、まずは聞いてみてください。
フランス語数字は難しい・ややこしいと言われますが、ルール通りなので、いったん覚えれば大丈夫です。
フランスは小切手(chèque シェーク)の使用率が高い国で、小切手には、金額の数字をフランス語で手書きします。今ではクレジットカード利用率が上がったため、だいぶ出番は減ったものの、覚えておいて損はありません。
ざっくり数字を聞いてエクササイズ
まず19までの数を聞いて、チェックしてみましょう。
- 1〜10
- 11〜19
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
耳だけで大丈夫そうなら、100までいきましょう。説明はチェック問題の後にあります。
- 2021〜 29
- 3031〜39
- 4041〜49
- 5051〜59
- 6061〜69
- 7071〜79
- 8081〜89
- 9091〜99
- 100
- 21
- 32
- 43
- 54
- 65
- 76
- 87
- 94
- 101 … 108 … 211 … 500 … 600 … 700 … 800 … 999, 1.000
- 175
- 288
- 397
- 469
- 1896
- 2020
- 2270
- 1998
- 269186
- 303897
- 404678
- 318790
1から10億までの数字 つづりと解説
1から20台までの数リスト
数字をクリック/タップすると発音が聞けます。
- 1un/une
- 2deux
- 3trois
- 4quatre
- 5cinq
- 6six
- 7sept
- 8huit
- 9neuf
- 10dix
- 11onze
- 12douze
- 13treize
- 14quatorze
- 15quinze
- 16seize
- 17dix-sept
- 18dix-huit
- 19dix-neuf
- 20vingt
- 21vingt et un
- 22vingt-deux
- 23vingt-trois
- 24vingt-quatre
99までの数は、接着剤でつなぐ
表を見ていただくと分かりますが、フランス語の1から99までの数は、間に接着剤をつけて、ひとかたまりにします。
ほとんどの数字は、ハイフン「–(フランス語で tiret または trait d’union)」(ティレ、トレデュニオン)を間に入れてつなぎます。
21, 31, 41, 51, 61, 71は例外で、間に「et」を入れてくっつけます。この場合、etが、後ろのt /teと合体して、..te(..テ)と発音されます(ex.ヴァンテアン)。
21や31のun/uneも名詞の性で変える
フランス語はすべての名詞が男性か女性か決められています。
1がつく数字は、数を単体で使う場合や男性名詞と使う場合はun、女性名詞と使うならuneにします。
Ex. vingt et un hommes(21人の男性), vingt et une femmes(21人の女性)
30-60台の数リスト
数字をクリック/タップすると発音が聞けます。
- 31trente et un
- 41quarante et un
- 51cinquante et un
- 61soixante et un
- 32trente-deux
- 43quarante-trois
- 54cinquante-quatre
- 65soixante-cinq
スイス式は簡単、フランス式はクセが強い70-90台の数
フランス語数字を複雑にしている、70, 80, 90台の数字です。
数字をクリック/タップすると発音が聞けます。
- 70soixante-dix
- 71soixante et onze
- 72soixante-douze
- 73soixante-treize
- 74soixante-quatorze
- 75soixante-quinze
- 76soixante-seize
- 77soixante-dix-sept
- 78soixante-dix-huit
- 79soixante-dix-neuf
- 80quatre-vingts
- 81quatre-vingt-un(e)
- 82quatre-vingt-deux
- 90quatre-vingt-dix
- 91quatre-vingt-onze
- 92quatre-vingt-douze
フランスでは、
70は「60 + 10」でsoixante-dix、
80は「4 x 20」でquatre-vingts、
90は「4 x 20 + 10」で quatre-vingt-dixという不思議な数え方をします。
・71は、60 + 11。(上述の21, 31, 41, 51, 61と同じように)間に「et」を挟んで、soixante et onzeとします。
・81 quatre-vingt-unと、91 quatre-vingt-onzeは、et ではなく「–」でつなぎます。ただでさえ掛け算でつないで長いのに、さらにetを入れちゃったら4パートになって、さすがに長いですからね、よかった。
・80 quatre-vingtsは、(発音には関係ありませんが)最後に複数を表すsがつきます。
後ろに数が続く81,82,83…の時など、複数形にならない場合もあります(後述)。
別記事↓に書いたように、スイスフランス語では、70はseptante、80はhuitante、90はnonanteとシンプルなんですけどね。
100、1000など、大きい数リスト
最後に、100以上の桁が大きい数です。
数字をクリック/タップすると発音が聞けます。
- 101cent un(e)
- 102cent deux
- 200deux cents
- 201deux cent un(e)
- 999neuf cent quatre-vingt-dix-neuf
- 1000mille
- 1001mille un(e)
- 10000dix mille
- 100.000cent mille
- 1.000.000un million
- 100.000.000cent millions
- 1.000.000.000un milliard, mille millions
- 1012un billion
・99までは、つなぎに「et」や「-」を入れていましたが、100以上の桁は入れません。「dix mille」のように、半角スペースでつなぎます。
100未満の数は、ボンドで固めてがっちりグループ化されているイメージです。
1001は、後ろに名詞がきて「1001個のxx」という場合、「mille et un(e) xx」とも言います。
『Les Mille et Une Nuits(アラビアンナイト)』もそうですね。
スペル:複数形のルール
最後に、スペルはどうでもいいという方には不要ですが、複数形についての説明です。 会話には全く必要ありません。フランス語のテストでは、出しやすそうですね。
* cent、million、million、milliardなどは、複数形に関するルールが同じです。ここではcent族と呼びます。
cent族とvingtが複数形になる条件
80は、quatre-vingtsと、vingtの後に「s」がつきます。
「りんご4個」という時、名詞の後ろに複数形のsがつく
(quatre pommes)ので、
80も、「vingtという物」が4個ある、と考えると、まぁ納得できます。
が、それは80ジャストの時。81(quatre-vingt-un)以降には、「s」がつきません。
cent族にも、80と同じ癖があります。
1. cent族が、複数個ある(200 = 「100という物」が2個)のように、掛け算されている)
2. 整倍数である(キリがいい=下の桁に細かい数がない)
という二つの条件が揃っていたら、sをつけて複数形にします。
・複数形になる例:
cinq cents millions、quatre cents milliards、six cents euros(600ユーロ)
「cinq cents millions(5 x 100 x 1.000.000 = 5億)」は、centsとmillionsが複数形です。cinqはcent族じゃないので、単数形です。
・条件不足で複数形にならない例(アンダーバー _ は、「s」がないことを強調しています)
cinq cent_ quarante personnes(540人)、deux cent_ quatre-vingt-deux
cent族の後に、下の桁の数(上の例では、quaranteとquatre-vingt-deux)が続いていて、条件2に当てはまらないので、単数形になっています。
例外:条件を満たしていても複数形にならない場合
「..番目の」という意味合いを含んでいる場合は、上の条件1、2が揃っていても、単数形になります。
・La série six cent_ (la 600e série) :シリーズ600作目
・La page quatre-vingt_ (la 80e page) :80ページ
・L’article trois cent quatre-vingt_ (le 380e article) :第380条
・L’année mille huit cent_ (la 1800e année) :1800年
mille(1000)は、常に単数形
千(の)という意味の「mille」は、不変です。複数形の「s」がつきません。
cinq mille
自分に「s」がつかないだけでなく、掛け算してきた相手の「s」も、つきません。
neuf cent mille(milleの前では、centsにならない)
「海里、マイル」という意味の男性名詞としてのmilleは、スペルが同じ別物です。こちらはただの名詞なので、複数なら「s」をつけます。
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