明るい夜9時 ile-de-France

夏はフランス、冬は日本が快適な理由

夕暮れ空

日本は寒くなってきましたが、青空を見ながら日向ぼっこできる日が多いですね。
首都パリがあるイル=ド=フランス(パリ地方)は、北海道より緯度が高いわりには海流の影響などで北海道ほど寒くないと言われたりしますが、
関東と関西しか住んだことがない私は、かなり寒いと感じます。

日の長さと体感温度の季節差が大きい

フランスは緯度が高いだけあり、夏と冬との差がかなり大きいです。
春からだんだん日が長くなり、夏は22時でもまだ空に明るさが残り、気温も天気もよく、湿度が低くカラッとしていて本当に気持ちいいのですが、冬は真逆。
空が明るい時間が、夏は13~16時間くらいで、冬はその半分から1/4以下というのが実感です。 朝の通勤ラッシュ時間を過ぎてもまだ暗く、15-16時頃に夜のようになる日も多め。
雨が降っていなくても厚い雲におおわれ、一日中暗い日が何日も続くこともあります。
日本は曇りの日でもわりと明るく、白に近いグレーという感じですが、
パリのそういう日は、日本では滅多に見かけないような透明感のない濃いグレーに包まれ、街灯や車のライトがやけに暖かく見えます。
フランスの外の明るさ平均は、夏100000ルクス程度で、秋は1500ルクス程度なんだそうです。

日光、バスタブ、カイロがないのが寒がりにはきついや、フランス住居雑感でも、フランスの冬は寒すぎて凍えると書きましたが、
パリでは石畳からくる冷気と乾いた冷風が体を凍らせ、太陽があまり出ずパワーも弱いので、
日光という最強暖房が助けてくれる東京の冬とは比べものにならないほど冷え、がっつり防寒しないと頭が痛くなったりします。

Ciel @ ile-de-France

6月のパリ地方(イルドフランス)の田舎の、紺色の空とオレンジの夕陽。これで夜9時半ごろです。
日本との時差は、冬期は8時間で、サマータイムだと7時間に縮まります。

冬は活動できる時間が短く、夏は一日が長い

治安面でも暗いと少し安心感が下がりますし、冬は営業時間が短縮される施設も結構あります。一日中いろいろ見て回りたければ、冬期を避けることをおすすめします。

低湿で虫が少なく、芝生が気持ちいい

日本の夏につきものの湿気・蚊・セミの大合唱がないフランスの公園・庭園は、えらく快適です。
ヨーロッパは湿気が低いため、蚊が少なく、芝生が上質なじゅうたんみたいにフワフワ。
夏の青々した芝生は、いつまでも服にくっついたりせず、パタパタ叩けばOKだからレジャーシートいらず。散歩の途中に気が向いたらふらっと寝転んで過ごしたりできて最高です

ノエル、大晦日&ニューイヤー

ノエル(クリスマス)時期のフランス、特にパリはきれいです。薄暗い寒空の下で光るイルミネーションやお店のデコレーションは余計暖かい感じがして、一瞬寒さを忘れます。
それでも毎日見て慣れると、やっぱり寒さに負けます。
パリは冬でなくてもライトアップされていてきれいだし… 写真をとるために手袋を外すのも面倒ですしね :)

フランスのノエルは、家族・親戚で集まって食事するような行事で、12月25日は家族と一緒にいられないと寂しく感じるような日です。
恋人とイルミネーションを見てきれいな服でレストラン…という日本のクリスマスのイメージとはまるで違います。どちらかというと日本のお正月に近いのかもしれません。

大晦日は友達とワイワイ過ごす日で、パリ市内でも数カ所で野外イベントが催されます。屋外で年が変わるのを待ちながら、私は生まれて初めて寒さで歯のガチガチが止まらないという体験をしました。

イベントなのでカウントダウンがあるのかと思いきや、サラッといつの間にか日付が切り替わっている会場もあったりします。
新年になったと気付いたら、友達や見知らぬ他人とBonne année!といいつつビズ(ほっぺキス)して、用意していたシャンパンを開けて、お店や家へ移動…という感じです。
私が好きなのはジャズライブのハシゴ。真夜中すぎでも特別にやっていて、お客さんもいっぱいでにぎやかさが味わえます。まぁイベントは夏にもあるから、寒くない方がいいと思いますが。

ピンクの夕暮れ空

住民の気分、街の雰囲気にも季節の影響が

春先から夏のヴァカンスまでの時期は、ひなたぼっこして日焼けにいそしむ人が公園に増えてきます。まだ寒い3月でも、キャミソールとかで。
夜まで明るい日が続く頃、セールが始まり、ヴァカンス待ちの楽しい雰囲気が漂います。
パリでは街じゅういたるところで音楽が演奏される音楽祭や、7月14日の国の祝日(革命祭)の華やかなお祭りや、映画の屋外プロジェクションや、ジャズフェスティバルなど、楽しいイベントが開催されます。

ヴァカンスの間は、海辺やら海外やら、別の場所に行く人が多いので、パリは臨時雇用の人や外国人が増え、普段と違う夏モードになります。
夏が終わると祭りの後のさびしさのようなものがただよい、休暇から帰ってきたパリジャンたちが仕事に戻ります。
気温が下がって日が短くなり、10月になると夏時間から冬時間に切り替わります。
日照時間が少なくて脳内セロトニンが不足するせいか、夏のヴァカンスが終わりたてで次のがまだ遠いせいか、秋から冬は人々の気分が全体的にダウンする気がしていましたが、
フランス人の約半分が季節に左右され、人口の10人に1人が冬うつで困っているそうなので、気のせいではないようです。 フランスで一般的な冬ブルー対策

フランスの個人的ベストシーズン

気持ちよさ、活動できる時間、雰囲気などを考えて、住むのも旅するのも4月から9月が最高です。

22/11/2014

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