パリの美術館の収蔵品がすばらしいのは言うまでもないので、
建物、庭、眺めなど、展示品以外も好きな美術館について書きたいと思います。
今回は、Musée du quai Branly – Jacques Chirac(ミュゼ・デュ・ケ・ブランリー – ジャック・シラク)です。
お気に入り作品は、かわいくて面白いケ・ブランリー美術館の作品ページに載せています。
Musée du quai Branlyの外にあるLe mur végétal(植物の壁)は、
垂直庭園の第一人者Patrick Blanc パトリック・ブランさんが手がけたもの。
この壁をリニューアルするプロジェクトが始動しているので、
数年後には違ったデザインになるのだと思います。
壁を下から見上げると(1枚目画像)、普通の庭を見ている気がしてくるほど
自然な感じで植物がホワホワと茂っていて、思わずさわりたくなります。
垂直庭園は今では増えましたが、できた当時、新鮮でした。
省スペースで緑を増やせるいいアイディアですね。
美術館の出入り口の壁はガラス張り。
自然いっぱいの庭と、現代的な建物と、ドーンとそびえ立つエッフェル塔が、外からでもよく見えます。
なんだかガラスケースに入ったオブジェみたい。絶妙な建築です。
壁の上部をよく見ると、色々な言語の文字が敷き詰められています。
「ダンス」「音楽」「演劇」「講演」という日本語も。
緑がたっぷりの庭は、Gilles Clément ジル・クレモンさんの設計。のびのびと生えている草木の間から、カラフルな建物が垣間見えます。
年齢に関係なく、緑の中でゆっくり過ごすのが好きな人が多いフランス。パリもそういう場所が街のあちこちにあるのが嬉しいところです。
ガラス張りの壁と、この直方体がリズミカルに並ぶ面白い建物は、Institut du monde arabe(アラブ世界研究所)や、アラブ首長国連邦(UAE)のルーヴル・アブダビ美術館も手がけたJean Nouvel ジャン・ヌーヴェルさんによる建築。
展示品(アフリカ、アジア、オセアニア、南北アメリカ)の雰囲気とぴったり合う色合いで、庭のグリーンにもよく映えています。
美術館の大きな窓から外がきれいに見えます。
昼前に行ったので混んでいませんでしたが、見終わって午後外に出たら、長い行列ができていました。
美術館併設のカフェ。右奥の道路側にも席があり、エッフェル塔を眺めながらのんびりしたい人にぴったりです。
手前側の席は、緑がたっぷりで、美術館の屋根があるので雨が降ってきても大丈夫そう。
ここから徒歩3-40分で行けるロダン美術館も、展示品はもちろん、
庭と建物も良くて、のんびり過ごすのにおすすめです。
Message