フランス・パリ生活の便利と不便

Parisエッフェル塔が見渡せる場所

生活の実用面でパリの暮らしやすい点は、

  • (料金も含めて)交通が便利(ストライキを考えなければの話)
  • 生活費がそこまで高くなく、国の援助が充実している
  • 公園や河辺などのくつろげる場所と、映画館や美術館が多い
  • 驚くほど低料金で豪華なライブやコンサートが楽しめる
  • (市営などの)気前のいいイベントが多く、しかも東京ほど混まない
  • 公営のカルチャースクール等が充実している
  • おいしい食べ物やワイン、酒が安くて種類豊富
  • テラス付きの快適カフェが多く、いいカフェでもドリンクは低価格
  • ごみ捨ては巨大ゴミ箱にいつ出してもOK
  • ラジオ局数が多い

…などが思いつきます。

不便な点ももちろんあります。

警戒心必須。きれい好きにはつらい点も

場所にもよりますが、駅も電車もあまり衛生的とはいえないし、道路は犬の落し物が多くて油断大敵だし、
フランスの道路:犬と玄関マット、信号無視、強引な駐車
昼でもちょっと危なっかしい雰囲気で、夜は怖くて歩けない地域もあります。

現金引出しの時はもちろん、いつでも泥棒を警戒して気が抜けません。
バッグと財布には気をつけなきゃいけないから、東京郊外の電車のように熟睡している人はほとんど見かけません。

こそ泥に狙われると面倒だし、気候も違うので、好きな服が着にくいのも残念な点。
一般的フランス人のファッション観

日曜は多くの店が閉まり(*追記)、コンビニや自販機もほとんどありません。この二つは日本の宝:D
慣れればどうってことないですが、不便といえます。

きれい好きな人にとってつらいのはトイレ。
パリのデパートなどの係員がいる有料トイレはまだいい方ですが、
特別なところじゃない限り、汚い確率が驚くほど高く、ウォシュレットはまずありません。
ドアや壁に荷物かけフックがないのも普通です。
バッグはどうしてるのか聞いてみたら、「そりゃ持ったままでしょ」と。
便座の座る部分がないことすらよくあります。
日本のデパートのトイレがパリにあったら、まちがいなく特上クラスです。

スーパーで、まだ会計が済んでないお菓子や飲み物のパッケージを開けて飲食するのが一般的にOKなのは、不便より便利の方に入るかな?
知り合いのマダムが、精算前のお菓子を普通につまみながら買い物しているので聞いてみたら、
「数十分後には支払って自分のものになるんだからいいのよ」と言っていました。

チーズの箱を開けて指で触って表面の柔らかさを確かめるのも、よくあることです。
フィルムやアルミに包まれているとまだいいんですが、
箱の中の紙包みをあけると表面むき出しのチーズもあり、
買ってきたチーズを家で開けたら、ふわふわの表面に
がっつり誰かの指の跡が付いていたこともありました。
アボカド(フランス語はAvocatアヴォカ)の皮は私も触って確かめますが、
指紋付きは好きじゃないので、簡単に開閉できる箱入りのチーズは、
中身をチェックしてから買うようにしています。

バゲット(フランスパン) は、
日本では紙袋に入れたバゲットに、保存用のビニールと口を縛るリボンまでつけて、
持ち運び用ビニールに入れてくれたりしますが、
フランスでは、バゲットの真ん中部分にひょいと紙を一枚巻いて終わり。
むき出しのまま持って帰ります。

パリでは歩き食いは普通の習慣なので、
ちょっと離れたパン屋さんで買って帰ると、家に着くまでに歩きながらほとんど食べちゃうことも。
途中で雨に降られてパンが濡れるのも、よくあるパターンです。
このあたりの衛生観念の差は、湿度の違い→菌の繁殖率の違いとかも関係あるのかな?と思います。

フランス人、パリジャン、パリジェンヌ

パリは人種も宗教もバラバラないろんな人が住んでいるのもあり、価値観がわりと多様です。
たとえば日本の美容関連の記事は、日本人的な肌色、黒めの瞳、黒めのストレートヘア…というベースをスタート地点として設定して、ゴール(理想形)に近づけるというのが普通ですよね。
フランスの場合、観光化されていない田舎なら白人しかいない町もたくさんありますし、一応白人基準で書かれた記事もありますが、
こういうベースの人にはこれがおすすめ、と数種類書いてある場合もよくあります。
黒人、白人だけでなく、アラブ系、アジア系などが混在しているフランス(特にパリ)では、画一化しにくいようです。
髪質によって、同じカットパーマをしても同じ結果にならないし、
同じ化粧品でも、肌質が全然違うと、同じ結果にはなりません。
さらに、美しさの定義などの価値観も違うため、ゴールもバラバラです。
ベースもゴールも違うと、日本のように画一化できず、書くのも工夫がいりそうですね。

結局人によるのでフランス人とはこうだと言い切れませんが、
そういう環境の影響もあるのか、自分の価値観や感情を優先して行動する人が多めで、
個人差が大きい傾向はあります。
楽で心地いいですが、面倒な場合もあります。

個人差で一番困るのは、役所ですらいい加減な係員が地雷のように混ざっていて、
人によって言うことがバラバラだったりすること。
ほぼ完璧な日本の役所に慣れてしまっていると、つい信頼してしまいがちですが、
普段の職員と臨時雇いの職員が交代するヴァカンス時期のパリ郊外の滞在許可証関係の部署などは、かなりのカオスです。
「発行されるまで待ってて」と言われてじっと待つのではなく、少しでも遅いと思ったらしつこくなんども(できれば別の担当者に)聞きに行ったり、
おかしい場合は、強めに主張したり、時には怒っていることを伝えてでも別の担当者に話したりしないと、損する可能性があります。
役所の人のせいで手続きが遅れて損をしても、補償されることはまずありませんから、
手続きが完全に終わるまで、自分でチェックして管理する必要があります。
日本だと、後ろにずらっと人が並んでいたら気を使って早く切り上げるという人もいると思いますが、フランスは違います。
並んで自分の順番が来たら、自分の時間を取るのは当然の権利という感じなので、気を使う必要はありません。

習慣についてはやはりある程度共通点があります。
店やマンションでの挨拶、駅などでのお手伝い
日光浴、そばかす、日焼け肌

ちょっとしたことについてでも考えを主張し合って盛り上がるのも、フランス人に多い傾向です。
元からそういうのに慣れていたり好きだったりすると楽しいですが、どうでもいいことまで分析したり意見をぶつけて楽しむのが、めんどくさいと言う人もいます。
言い合いバトルはゲームのようなもので、意見が合わないと仲が悪くなるわけじゃなく、フランス人全員が議論好きなわけでもないですが、昔からの文化、教育、風習で、そういうおしゃべりが好きな人の比率は確かに高いです。

サービスは有料

日本ではサービスはほぼ全てタダですが、
フランスではレストラン、カフェ、ホテル、美容室、劇場、タクシー、トイレなどでチップを払ったり、 バゲットのカットが有料なパン屋さんなどもあったりして、
手間=金、サービス=有料、が当たり前な気がします。
チップ込の価格表示のレストランなどもありますが、
元の給料が低く、チップでやっと成り立つ仕事もあるようです。

まぁ、考えてみれば、何かを頼んで働いてもらったら、
それに時間と労力をさいてもらうことになり、その人が時間をかけて身につけた知識も必要になる場合があるわけですから、料金を請求するのは妥当なのかもしれません。
フランスでは、国の配慮もあってベーシックな食材は安いけど、
外食は日本と比べて全体的に高いです。
昼食でも1-2時間かけてワインとカフェつきでゆっくりとるという人も割といるので、回転率も関係あるのでしょうけれど。

気候や住居的なこと

あとは、秋冬の寒さと暗さ。
最高/最低気温の差が大きく、夏でも羽織りものがないと夜寒くなったり。
冬は日がとても短い上、太陽もあまり出ません。
まぁ、その反動もあって、夏の良さが身にしみます。夏は夜10時ごろまで明るいので、ものすごく開放感が味わえます。
夏はフランス、冬は日本が快適な理由

追記:日曜営業は、今まではシャンゼリゼなど観光中心地の数少ない店舗だけで行われていましたが、法改正(Loi Macron マクロン法)により、2015年秋から海外観光客の多い地域で解禁されることになりました。

11/11/2007 11/02/2018

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