別ページ↓でもふれましたが、フランスの水道水は、日本のものとは違います。
パリなどでは食器を洗ってふせておくと、すぐ石灰のような白いカリカリしたものがトレーにこびりつきます。
簡易な浄水器はマイナー
昔、フランスのスーパー数カ所で、水道の蛇口に取り付けて使う小さくて簡単な(気休め的)浄水器を探したことがありますが、見つかりませんでした。
知り合いに聞いたら、そういうタイプは見たことがなく、カートリッジが入った容器に水を溜めて放置するタイプがポピュラーなんだそうで。
なぜだろうと考えて、頭をよぎった理由は二つ。
1. 蛇口から流れる一瞬、小さなフィルタでろ過したくらいでは除去しきれない何かが混ざっている?
2. 数日で目詰まりを起こして、浄水器がだめになるほど何かが混ざっている?
今あらためてAmazonフランスで探したら、数は少ないものの、このタイプもいくつかありました。蛇口にはまらなかったりして評価が低いようですが。
なんにしろ、手ごわそうな水。郷に従おうと、その時はドイツ生まれでフランスでも人気のBritaの、時間をかけてしっかりろ過するポットを購入しました。
とはいっても元の水道水があれなので、料理などにはこの水を使い、飲料水はペットボトルに頼ることにしました。水は生活必需品なので、日本で買うミネラルウォーターと比べて全体的にかなり安く価格設定されていて、1本(1.5L)3-40円のものからあり、種類が豊富で、ボトルもきれいなものが多くて、試すのが楽しいです。
白いカリカリしたものの正体
最初はうっすら白いシミができる程度なのですが、食器トレーのカリカリを落とさず数日放置すると、石灰みたいな硬い粉になってきます。
水中の炭化カルシウムとマグネシウム(calcaire)が固まってできるものだそうで、フランス語ではtartreと呼ばれています。
歯石という意味もあり、英語だとtartarになると思いますが、
フランス語でtartareというと、タルタルソースやタルタルステーキという意味です。ややこしい。
浄水器が除去する物質
フランスの浄水器が、どういうフィルタで、何を除去することを売りにしているのか読んでみると:
フィルターによく使われているのは、
活性炭、ゼオライト、亜硝酸カルシウム、珪藻土セラミック、ポリプロピレン、トルマリン(ジュエリーにも使われる天然石)など。日本で見るものと似た感じです。
除去対象として挙げられているのは:
例の白いtartre。塩素、クロラミン、フッ化物、殺虫剤、バクテリア、ウイルス、菌類(カビ、キノコ類)、化学製品、ヒ素や鉛や水銀やアルミニウムなどの重金属、有機化合物などです。
一瞬通過しただけで除去できるのかな?と思うくらい、いろいろ挙げられています。
フランスの浄水器
水を貯めるポットタイプの浄水器(Carafe Filtrante)は相変わらず人気で、商品もたくさん出ています。
↓のきれいなブルーの画像のBritaも、星4.5。年々フィルタも進化しているし、やはり、ため水をじっくりろ過するタイプは確実ですね。
水道蛇口直結型の浄水器も売られていて、三菱のクリンスイも日本から輸入販売されているようです。
Amazonといえば、日本のAmazonで「中国製の粗悪品だからおすすめしない」「さすが日本製」という商品評価をよく見かけますが、フランスも同じ傾向があります。
フランス製は高いけど高品質、中国製は雑という一般的なイメージが、家電や生活用品のレビューにもよく出てきます。
洗顔も水を使わず拭き取る女性が多く、水道水を飲むとお腹を壊すという人もいるほどミネラル分などが多い、クセの強い水道水。
日本の水は、やわらかくて優しいなぁと思います。
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