よく食べ、話し、批判する@フランス

私の知っているフランス人のほとんどは、食事中よくしゃべります。
仲のいい家族は、その日あったこと、見たこと、買ったものなどについて片っ端から語ります。

私は子供の頃、食事中に話してよく母に叱られました。
幸い母には一貫性がなく、数年で飽きてくれたからよかったんですが…。

フランスで会った韓国人によると、韓国では黙って食事するのが礼儀で、
話しながら食べると叱られるのが「常識」なんだそうです。
彼はフランスに住んでしばらく経っても、気を抜くとつい黙って食べてしまうと言っていました。
黙々と食事するのは、たぶん儒教的な習慣なんでしょうね。
韓国の映画やドラマの食事シーンを見たら、意外としゃべっていた気もしますが。
フィクションだから現実と違うのか、私が会った韓国人の家庭か階級が特に厳しかったのか、謎です。

食事中に限らず、フランス人は概してよくしゃべります。
私は眠い時や疲れた時は唇が重くて口を開けるのも嫌なんですが、
口数を減らすと「疲れた?機嫌悪いの?大丈夫?」と心配されてしまいます。
優しさもあるでしょうから、それはいいんですが。

疲れているとか人見知りだとか、事情があるんじゃないの?と言うと、
「せっかく悪口言って楽しんでるのに、なんで水さすんだ」という感じのアウェイな空気になったり。

こんな時と、サッカーを見ている時のフランス人は、狩猟民族なんだなぁと感じます。
猫がネズミや虫をいらうように、話して遊んで楽しんでいるのかもしれません。

M.アントニオーニの映画に出てくるアラン・ドロンとモニカ・ビッティのような、 静かで無口で物憂げなフランス人というのは、ユニコーンと同じく空想の産物なのかな…
あんな美貌の持ち主なら、何でも目で語れるという可能性もありますが:D
実際は物憂いイメージのフランス俳優・女優も、インタヴューになるとテキパキ語る人が多くて、制止しようとしてもゲストが話しやめず、司会者が困る場面もよく見かけます。
おしゃべり上手な人もいいですが、寡黙な人も好きですけどね。

10/11/2006

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